マッシモ・ヴィターリは1944年イタリア生まれ。ロンドンで写真を学んだのち、70年代からフォトジャーナリストとしての活動や映画撮影技師を経て、現在は写真家として活動している。93年頃からヨーロッパのビーチで過ごす大勢の人々を俯瞰する作品を手がけ始めた。
ヴィターリは、大判カメラの最高峰とされるディアドルフやジベリーニ&アルファを使用し、4mから5mの足場を組んでヨーロッパ各地のビーチなど広々とした眺望を撮影。そうして完成する高さ1.8m、横幅2.4mになることもある大型作品には、ビーチで楽しむ大勢の人々の様子を見ることができる。
大判フィルムの温かく豊かな色彩に表現される、そこに存在する人々の一瞬の仕草や物語と、自然との調和を実現させた瞬間を覗き見するかのような体験ができるヴィターリの作品。本展が日本で初めての個展となる。
なお、最終日の7月16日にはヴィターリが撮影機材をセッティングしながら作品制作について語るトークショーも開催予定。こちらもあわせてチェックしたい。