現実と非現実の境界を超える、
野又穫の空想絵画の世界

実在しない建造物をモチーフとした絵画などで知られる野又穫が、佐賀町アーカイブで個展を開催。会期中には野又作品のファンであるという小説家・椎名誠との対談も行われる。会期は3月7日〜5月27日。

野又穫 ascending descending-1 2018 キャンバスに油彩(未完) 130.5×97.4cm

 野又穫は1955年東京都生まれ。79年に東京藝術大学美術学部デザイン科を卒業後、実在しない建造物をモチーフとした独自の空想建築絵画を描き始め、これまでに「カンヴァスに立つ建築—Architecture on Canvas-」(2004年、東京オペラシティ アートギャラリー)など多数の個展を開催してきた。

 現実と非現実の境界を取り払うかのように、建築、自然、街のすがたを自由に描き出してきた野又。本展では、これまでにも幾度か描いてきたバルーン(気球)を、有機的かつ宇宙を感じさせるようなスケールで描いた最新作などを展示する。

 会期中には、野又と、長年にわたり野又作品のファンであるという小説家の椎名誠による対談も開催。SFを切り口に空想世界の魅力を語る。

野又穫 ascending descending-2 2018 キャンバスに油彩(未完) 117.2×80.6cm

編集部

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