EXHIBITIONS

藤元明「Diastrophism-地殻変動-」展

藤元明「Diastrophism-地殻変動-」展より © Akira Fujimoto

藤元明「Diastrophism-地殻変動-」展より © Akira Fujimoto

藤元明「Diastrophism-地殻変動-」展より © Akira Fujimoto

 現代美術作家・藤元明(ふじもと・あきら)の個展「Diastrophism-地殻変動-」が、六本木 蔦屋書店のギャラリースペース「BOOK GALLERY」で開催される。2月14日~3月27日まで。

 藤元は1975年東京都生まれ。東京藝術大学卒業。コミュニケーションリサーチセンターFABRICA(イタリア)に在籍後、東京藝術大学美術学部大学院デザイン専攻を修了し、東京藝術大学先端芸術表現科助手を経て、アーティストとして国内外で活躍している。

 社会現象や環境問題をモチーフとし、主なアートプロジェクトに「NEW RECYCLE®」「2021」、原爆や戦争、災害など社会的喪失の記憶をテーマとした国際プロジェクト「FUTURE MEMORY」、都市の隙間をアートメディアに変える「ソノ アイダ」、2021年以降の東京を美術・建築の両面から問うた「TOKYO 2021」、海ごみを扱った「Last Hope」シリーズなど。特定の技法・技術やメディウムにとらわれず、平面、立体、映像、アートプロジェクトまで、様々なかたちで展開される藤元の表現は、環境・社会、重力といった、人の力では制御できないエネルギーによって起こる現象を着想としている。

 本展「Diastrophism-地殻変動-」で藤元は、昨今の地震災害や火山噴火のような事象同様、揺るぎないと信じていた私たちの価値基盤の揺らぎを物理現象に置き換え作品化する。

 絵具の流動と風の力を用いて描く極細な線を組み合わせた「Land Slide」シリーズ、絵具のドロッピングをコラージュして重力・時間の不可逆性を無視する「Replacement」シリーズを中心に展示。時代に反応し作風がアップデートし続ける藤元の最新の取り組みを示す平面作品を紹介する。