EXHIBITIONS

NITO09

2022.01.28 - 02.21

展覧会イメージ 制作=坂本夏海

時里充 リーディングリトルホーク・ローディングナンバー・ウェイティングボイス 参考画像

藤田紗衣 DDD(warp) 参考画像

松元悠 碑をキザむ(黒鳥山公園) 参考画像

「NITO」は、1万円から作品を販売し、購入されると次回作の価格が上がる、継続的な展覧会。その9回目、2022年最初の開催となる本展は、平面作品が充実しつつ、立体や映像作品も複数出展され、多様な形式が混在する。

 出展作家は、内田涼、尾﨑藍、倉知朋之介、迫鉄平、高橋臨太郎、田中義樹、時里充、根本祐杜、藤田紗衣、松元悠の10人。今回から時里充、藤田紗衣、松元悠が新たに参加する。

 時里は計測器やカメラを用いて身体を浮かび上がらせるような作品を発表。また、近年はCGでパペットを制作する取り組みも行っている。藤田と松元の2人は、版画の手法を軸に作品を展開する作家。藤田はシルクスクリーンやインクジェットプリントによって、データ化したドローイングを印刷し、版の工程を経ることで、描くという行為の再解釈を試みている。いっぽう、松元は自らの気になる話題や事件の現場に赴き、その場所でその事柄を演じた自らの姿をリトグラフにしている。個人の手によってマスメディアをつくる方法として、版画を用いている。

 なお、本展から展覧会イメージをアーティストに依頼する試みを始める。継続する展覧会という点を生かし、前回の展覧会イメージを受けて制作するというリレー形式で行っていくとしている。

「NITO09」は坂本夏海が展覧会イメージを制作。坂本は、前回展のイメージから「解体」という言葉を連想し、作家オードリー・ロードの言葉「The Master's Tools Will Never Dismantle the Master's House(主人の道具で主人の家を解体することは決してできない)」(1979)に着想を得て、ドローイングをコラージュした。

 また会期中の2月13日には、出展作家によるトークイベントも開催予定だ。