EXHIBITIONS

宮地祥平「ブロー」

The Container
2021.12.13 - 2022.02.28

From Rakuen, Shohei Miyachi, 2016-2020. Photograph. Courtesy of The Container, Tokyo.

From 3rd Avenue, Shohei Miyachi, 2019-2021. Photographs. Courtesy of The Container, Tokyo.

From Untitled, Shohei Miyachi, 2018-2021. Photographs. Courtesy of The Container, Tokyo.

From Untitled, Shohei Miyachi, 2018-2021. Photographs. Courtesy of The Container, Tokyo.

 The Containerでは、静岡出身の芸術家・宮地祥平の日本初個展「ブロー」を開催する。会期は12月13日~2022年2月28日。

 宮地は1989年生まれ。コミュニケーション、アイデンティティ 、パフォーマンスのテーマを中心に制作を続ける写真家。スクール・オブ・ビジュアル・アーツより写真学の美術学士号とプラット・インスティテュートより写真学の美術修士号を取得。最近は『Rakuen』シリーズの出版を記念してニューヨークのMATTE HQで展示を行った。現在は、アムステルダムのコブラ近代美術館で開催中の「Clandestine ‒ The Human Body in Focus」(〜2022年3月27日)に出展している。

 本展では、この10年間、東京とニューヨークを跨いで活動した宮地が、男性同士の性行為と親密なひと時をとらえ、ドキュメント化してきた作品を展示。宮地自身もしばしば登場する写真作品は、作家のセクシュアリティ、肉体美、パフォーマンス・アートへの関心を取り上げており、日本人男性としてのスティグマや自己受容への道のりを記録している。

 手持ちのカメラで、時にセルフタイマーで撮影され、最近作ではパフォーマンスの流れも盛り込むようになった写真作品。本展の出品作は、撮影状況もプリントサイズも様々に試みたシリーズから選び抜かれ、それらはナラティブと美を優雅に表現する、宮地の匠な技によってまとまられると言う。展示空間に散りばめられた写真作品は最低限に照らされ、鑑賞者は懐中電灯を使用して作品を探すこととなる。薄暗くて狭い会場は、暗室やピープショーの密やかで好色な雰囲気を再現しており、鑑賞者の作品とのつながりを強調する。

 なお本展は、ソーシャルアプリ「Grindr」とのパートナーシップを通して制作され、日本のLGBTQ人口に対する認知度向上を目的としたもの。文章と画像を記載した日英併記のカタログ『Shohei Miyachi: Blow』をともに出版する。