EXHIBITIONS

名画の殿堂 藤田美術館展

―傳三郎のまなざし―

2021.12.10 - 2022.01.23

竹内栖鳳筆 大獅子図 大阪・藤田美術館蔵

高階隆兼筆 玄奘三蔵絵 巻四 大阪・藤田美術館蔵 国宝

 奈良国立博物館は、2019年春の特別展「国宝の殿堂 藤田美術館展」の続編として、「名画の殿堂 藤田美術館展 ―傳三郎のまなざし―」を開催する。本展は藤田美術館の所蔵品のなかから絵画作品を中心に構成し、様々な時代の名品を一堂に紹介する。

 藤田美術館は大阪市都島区に位置。明治時代に活躍した大阪の実業家・藤田傳三郎(ふじた・でんざぶろう、1841~1912)の蒐集に始まる同館の絵画コレクションには、日本絵画史を通史的に把握するために十分な質と量の作品が所蔵されている。

 本展ではコレクションの礎を築いた藤田傳三郎がどのような意識をもって美術品蒐集を行ったかに注目しつつ、各時代の名品を展示する。

 出品作74件の展示作品中、初公開作品が23件。また藤田美術館外での公開が初めてとなる作品が19件を数え、これらは近年、藤田美術館と奈良国立博物館が共同で行った所蔵絵画の調査によって確認された隠れた名品群だ。国宝や重要文化財に指定されるコレクションを代表する絵画作品とともに、知られざる名品も見どころとなる。

 長期休館から2022年4月にリニューアルオープンを控える藤田美術館の、コレクションの魅力にふれる展覧会。