EXHIBITIONS

清川あさみ個展「TOKYO MONSTER, reloaded」

Photo by Munetaka Tokuyama

TOKYO MONSTER COVERS「No.47」 ©︎ Asami Kiyokawa Photo by KEI OKANO

TOKYO MONSTER COVERS「No.165」©︎Asami Kiyokawa 撮影:KEI OKANO

清川あさみ 限定作品集『TOKYO MONSTER, reloaded』(3種共通)表紙イメージ

清川あさみ 3種の限定作品集『TOKYO MONSTER, reloaded』 西陣織作品セット版(4種)より「Mrs. danger」

清川あさみ 限定作品集『TOKYO MONSTER, reloaded』 版画作品セット版(2種)より「Who am I ?」

清川あさみ 限定作品集『TOKYO MONSTER, reloaded』 版画作品セット版(2種)より「I am still in shadow」

清川あさみ 限定作品集『TOKYO MONSTER, reloaded』 コラボロングTシャツセット版(白・黒の2種)より

 アーティスト活動20周年を迎えた清川あさみの個展「TOKYO MONSTER, reloaded」が開催される。会期は12月11日~25日。また個展開催にあわせ、3種の限定作品集『TOKYO MONSTER, reloaded』が刊行される。

 清川は1979年兵庫県淡路島生まれ。東京を拠点に活動。服飾を学ぶとともに雑誌の読者モデルをしていた2000年代より「ファッションと自己表現の可能性」をテーマに創作活動を続けている。偶然「糸」が写真の上に重ねて置かれたのを見たことから着想し、モデルとなる人物を撮影して、その写真に直接刺繍するという独自の手法を確立した清川は、「糸」と写真のほかに、雑誌や本、布やキャンバスなど、ミクストメディアによる多様なビジュアル表現も展開。代表作に「美女採集」 「Complex」「TOKYO MONSTER」などがあり、人がそれぞれ持つ人生のストーリーや、心の状態と社会状況の関係を作品化してきた。

 またアートディレクターとして広告のビジュアルやグラフィックデザインに携わるとともに、空間デザインやCM映像のディレクションも手がけている。加えて絵本作家としての活動も続けており、作家・谷川俊太郎氏と共作した絵本『かみさまはいるいない?』は児童書の世界大会の日本代表にも選ばれている。2020年からは出身地・淡路島の地方創生事業に芸術文化をメインとして関わっている。

 本展では、作品シリーズ「TOKYO MONSTER」の続編となる「TOKYO MONSTER(2020-)」の新作を発表。90年代のファッション誌のストリートスナップをモチーフとして、東京を彷徨う若者のコンプレックスや虚栄心の表れを「モンスター」になぞらえて2014年に発表された「TOKYO MONSTER」だが、今回の新作は従来とは違い、色を反転させた糸を用いて施した刺繍が特徴だ。一番大きいサイズは等身大ほどで迫力のある作品が並ぶ。

 そして本展の開催にあわせて、「TOKYO MONSTER(2020-)」を中心に、日本の神話を題材に描いた「あめつちのうた」など計5シリーズの作品を収録した3種の限定作品集『TOKYO MONSTER, reloaded』を刊行。清川の原画をもとに、世界に誇る技術を持つ京都・西陣の老舗「細尾」と共作した西陣織作品が付いた作品集、版画が付属する作品集、「WIND AND SEA」とコラボレーションしたロングTシャツ付き作品集の3種が販売される。予約販売を12月11日 10:00より公開予定の特設サイトでスタートする。

 また銀座 蔦屋書店が入るGINZA SIXのエントランスでは、「いのちと光の柱」をテーマに制作された清川のデジタルアートの新作《OUR NEW WORLD》が12月25日まで公開中だ。