EXHIBITIONS

Nerhol「critical plane」

2021.10.30 - 11.27

キービジュアル

 Yutaka Kikutake Galleryでは、アーティストデュオ・Nerhol(ネルホル)による新作展「critical plane」を開催する。

 飯田竜太と田中義久のアーティストデュオとして活動を続けるNerholは、これまでもふたりの共同作業において両者の対話を極限まで積み重ねることを通じて写真や彫刻といった定義から離れ、Nerholならではの作品の世界を生み出してきた。

 本展では、近年継続的に制作を行っている歴史的な記録映像や日常のなかから選ばれた被写体による作品とともに、エドワード・マイブリッジの連続写真を素材にした新たな作品シリーズ「carve out」や、ストーンペーパーを素材にした彫刻作品「cut down」、暗室でフィルムに彫目を刻んだ「fumbling」など、これまでにない新たな試みによる作品も発表する。

 私たちの日常に潜む様々な事象が、それぞれに豊かな個性を持ちながら交差しあう姿を作品を通じて明らかにしてきたNerholだが、今回の新作群は、これまでの作品にある要素をさらに強く前面に出すような試みとなる。

「carve out」は、人の身体とその時間性の関心を美術史的な引用を通じたものとして、「cut down」は、イメージに対する彫刻的なアプローチを展開してきた試みを、より純粋な彫刻の姿を見せるものとして、そして、暗室のなかでネガフィルムを彫刻しそれを露光することで制作される「fumbling」は、イメージを扱う行為を通常とは逆行させ、日々の思考を身体的な行為へと落とし込むものとして、それぞれに展開される。