EXHIBITIONS

秋山佑太 個展「super vision / deportare」

2021.08.01 - 09.05

キービジュアル

 美術家、建築家・秋山佑太の個展が、新宿のデカメロンとWHITEHOUSEの2会場を中心に開催される。本展のキュレーションは、卯城竜太(Chim↑Pom)、黒瀧紀代士。

 秋山は1981年東京都生まれ。建造物を扱い「移動」「集積」といった方法で、複雑な時を刻んで来た建物に「地霊」を呼び起こす作品を制作している。近年の主な企画展示に、「破線と輪郭」展(ART DRUG CENTER 、宮城、2021)、「芸術競技」展(FL田SH、東京、2020)、「モデルルーム」展(SNOW Contemporary、東京、2018) など。

 秋山の、建築土木作業員が抱える葛藤を見つめ「作業員の作業リスクなくして現在の都市は存在し得ない」という視点を起点とした表現活動は、作家自身が建築の 内装工を 20年以上にもわたって生業としている実体験から裏付けられた視座である。

 デカメロンでは「sports」の語源とされる「deportare」を展覧会名に加えた、「super vision(スーパーヴィジョン)/ deportare(デポルターレ)」と題し、とある作業員の視点から世界の拡張を試みる。また本展には、調査や聞き取りを通して出会ったある個人の境遇を取り上げながら、逆説的に社会の構造や力を明かすような映像インスタレーションを手がける美術家の渡邊拓也も参加する。