EXHIBITIONS

横尾忠則:The Artists

「横尾忠則:The Artists」ポスタービジュアル

 カルティエ現代美術財団の主催で、「横尾忠則:The Artists」展が21_21 DESIGN SIGHTのギャラリー3にて開催。カルティエ現代美術財団の依頼により制作された139点の肖像画からなるアイコニックなシリーズは、日本では初公開となる。

 カルティエ現代美術財団は、企画展、ライブパフォーマンス、講演会といったプログラムを通して、あらゆる分野の現代美術を世界に向けて広めることをミッションとする民間文化機関。同財団は2014年の設立30周年にあたり、横尾忠則を招き、 1984年の創設以来、財団における展覧会の歴史として刻んできた人々の肖像画を依頼した。

 この肖像画シリーズはアーティスト、哲学者、科学者などカルティエ現代美術財団の歴史を刻んだ人々へのオマージュであり、横尾は本シリーズにおいて一人ひとりの特異性を生かしながら、キャンバスを芸術的な実験の遊び場に変え、ユニークなキャラクターの個性を表現している。

 新作も加わる本展では、横尾の絵画の世界に浸ることのできる肖像画ギャラリーが出現。加えてカルティエ現代美術財団との関係や21_21 DESIGN SIGHTの創立者でもある三宅一生との関係について、横尾が心のままに語った映像も公開中だ。

 横尾は日本初公開となる肖像画シリーズの制作を通して、自身の絵画のエッセンスそのものであり、「私は発見するために描く。私はいまだ新たな自分自身を探している」という創造の原動力を見出した。本シリーズはカルティエ現代美術財団という「大きなオーケストラ」の結成を示すものであると同時に、アーティストとの関係こそが活動において何よりも重要であるとする同財団の精神をキャンバスに描き出している。