EXHIBITIONS

藝大コレクション展 2021

I 期 雅楽特集を中心に

竹内久一 伎芸天(背面) 1893 東京藝術大学蔵

竹内久一 伎芸天(部分) 1893 東京藝術大学蔵

鞨鼓 明治時代以前 東京藝術大学蔵

山田於莵三郎 徳川式室内装飾 1893 東京藝術大学蔵

和田英作 野遊び 1925 東京藝術大学蔵

「藝大コレクション展」が今年も開催。第1期「雅楽特集を中心に」は、音楽・芸能に特化した初めての試みとなる。

 東京藝術大学のコレクションは、同大学の前身である東京美術学校と東京音楽学校の時代から130年以上にわたり収集されてきた芸術作品・資料を収蔵。コレクションには、東京藝術大学(東京美術学校を含む)の歴代在学生や卒業生たちの作品(学生制作品)、歴代教員の作品、学生の教材として用いた美術資料とともに、明治期に収集・制作された楽器や録音資料をはじめとする音楽資料も含まれ、総数3万件におよぶ。

 東京藝術大学大学美術館では、この多様なコレクションを毎年「藝大コレクション展」で公開してきた。今回のコレクション展では、10年ぶりの出品となる竹内久一の立像《伎芸天》(1893年シカゴ万国博覧会出品作)を中心に展示。また《浄瑠璃寺吉祥天厨子絵》、彫刻家・橋本平八の《花園に遊ぶ天女》など、技芸の神や天女をモチーフとする数々の名品に加え、小倉遊亀らが夏を描いた名品も紹介する。

 そして本展は、東京藝術大学が所蔵する「雅楽に関連する作品」に焦点を当てた展示も見どころ。雅楽の楽器や舞楽装束をはじめ、雅楽を描いた絵画、彫刻や工芸などの美術作品を通して「藝大コレクション」の知られざる一面を見せる。

 なお「藝大コレクション展」のII期「東京美術学校の図案―大戦前の卒業制作を中心に」は、8月31日〜9月26日に開催予定。