EXHIBITIONS
太郎写真曼陀羅 ―ホンマタカシが選んだ !! 岡本太郎の眼―
川崎市岡本太郎美術館が写真展「太郎写真曼陀羅 ―ホンマタカシが選んだ !! 岡本太郎の眼―」を開催。岡本太郎が撮影した写真を中心に掲載した『太郎写真曼陀羅』(筑摩書房、2011)を、写真家のホンマタカシの視点から再構成する。
雑誌連載の企画で日本各地を取材のために訪問し、文章の挿図のために自ら写真を撮り続けた岡本太郎。そこには、1954年の写真家・土門拳との対談で自身が述べた通り「偶然を偶然に捉えて必然」にした像が撮影されている。
いっぽう、対象との特有の距離感とクールな色合いを持ち、被写体をその背景や文脈を切り離して写し出すことで高い評価を得てきたホンマタカシは、自身の写真について「写真を使った世界の見方をさまざまに問いかける試み」であると語っている。
本展は、『太郎写真曼陀羅』を「岡本太郎自身」「ポートレイト」「取材」「看板」「スナップショット」の5つで分類し、写真にホンマのコメントを添えて紹介する。
ホンマが選んだ写真は、岡本が取材の対象として被写体に迫るように撮影したものではなく、街中の看板や建物、旅先で出会った女性、ふいに写り込んだ人々など、取材の合間に何気なく、ついシャッターを切ってしまったように見える写真たち。「なんてことない風景」のなかにホンマは写真の、そして岡本の世界の魅力を見出した。
また、自身が写すだけでなく、他者が撮影した像をも取り入れて作品としてきたホンマの視線は、岡本が写した写真と写された写真を区別せず、「岡本太郎が居て、そこになんらかのコトが起こっていて、誰かがシャッターを切る。」として、それが岡本太郎の写真であるととらえた。
本展はすべての作品の写真撮影が可能(動画は不可)。多くの未発表作と岡本自身を合わせた、この岡本太郎の小宇宙ともいえるような写真群は、岡本の写真の新たな見方を発見する手がかりとなるだろう。
雑誌連載の企画で日本各地を取材のために訪問し、文章の挿図のために自ら写真を撮り続けた岡本太郎。そこには、1954年の写真家・土門拳との対談で自身が述べた通り「偶然を偶然に捉えて必然」にした像が撮影されている。
いっぽう、対象との特有の距離感とクールな色合いを持ち、被写体をその背景や文脈を切り離して写し出すことで高い評価を得てきたホンマタカシは、自身の写真について「写真を使った世界の見方をさまざまに問いかける試み」であると語っている。
本展は、『太郎写真曼陀羅』を「岡本太郎自身」「ポートレイト」「取材」「看板」「スナップショット」の5つで分類し、写真にホンマのコメントを添えて紹介する。
ホンマが選んだ写真は、岡本が取材の対象として被写体に迫るように撮影したものではなく、街中の看板や建物、旅先で出会った女性、ふいに写り込んだ人々など、取材の合間に何気なく、ついシャッターを切ってしまったように見える写真たち。「なんてことない風景」のなかにホンマは写真の、そして岡本の世界の魅力を見出した。
また、自身が写すだけでなく、他者が撮影した像をも取り入れて作品としてきたホンマの視線は、岡本が写した写真と写された写真を区別せず、「岡本太郎が居て、そこになんらかのコトが起こっていて、誰かがシャッターを切る。」として、それが岡本太郎の写真であるととらえた。
本展はすべての作品の写真撮影が可能(動画は不可)。多くの未発表作と岡本自身を合わせた、この岡本太郎の小宇宙ともいえるような写真群は、岡本の写真の新たな見方を発見する手がかりとなるだろう。