EXHIBITIONS

モネ-光のなかに

2021.04.17 - 2022.03.30

クロード・モネ ルーアン大聖堂 1892 ポーラ美術館蔵

クロード・モネ 睡蓮の池 1899 ポーラ美術館蔵

 ポーラ美術館がコレクション企画「モネ-光のなかに」で、クロード・モネの作品11点を特別に公開する。本展の会場構成は建築家の中山英之。

 印象派を代表する画家クロード・モネ。19世紀後半、セーヌ流域を転々と移り住み、やがてパリ郊外のジヴェルニーを終の棲家としたモネは、フランス各地、そしてロンドンやヴェネチアといった旅先で風景を描き、季節や時間によって異なる表情を見せる、移ろいゆく光を生涯追い続けた。

 本展示では、《ルーアン大聖堂》(1892)や《睡蓮の池》(1899)など、国内最多のモネ・コレクションから名品の数々を紹介。《セーヌ河の日没、冬》(1880)、《ジヴェルニーの積みわら》(1884)、《国会議事堂、バラ色のシンフォニー》(1900)など、時間や天候による光の変化をとらえた名品が並ぶ。

 なお本展は、気鋭の建築家・中山英之が会場デザインを手がける斬新な展示空間のなかで、モネ作品に迫る試み。モネ作品を見せるための理想的な環境として、「会場全体を自然光に限りなく近い質の光で満たされた空間に置く」というコンセプトで展示室は柔らかい光で満たされ、モネ作品の新たな魅力にふれることができる。

 中山英之は1972年福岡県生まれ。98年東京藝術大学建築学科卒業。2000年に同大学院修士課程を修了し、伊東豊雄建築設計事務所勤務を経て、07年に中山英之建築設計事務所を設立。14年より東京藝術大学准教授。主な作品に「2004」「O 邸」「Yビル」「Y邸」「家と道」「石の島の石」「弦と弧」「mitosaya薬草園蒸留所」「Printmaking Studio / Frans Masereel Centrum」(LISTと協働)。主な受賞にSD Review 2004 鹿島賞(2004)、第23回吉岡賞(2007)、Red Dot Design Award(2014)、JIA新人賞(2019)。