EXHIBITIONS

2020年コレクション展Ⅱ

特集展示「視覚遊戯ー美術と目の愉しいカンケイ」

白髪一雄 天間星入雲龍 1962

森村泰昌 批評とその愛人 4 1989 © Yasumasa Morimura

三宅砂織 3×3 窓と光(3枚組のうち1枚) 2011

 兵庫県立美術館が毎年開催するコレクション展の今期は、小企画「吉田博 播磨造船所 絵画群」と、特集展示「視覚遊戯ー美術と目の愉しいカンケイ」を開催。特集展示では、美術作品を鑑賞する際の目の働きに着目し、多岐にわたる同館のコレクションを紹介する。

 色やかたち、目に見えない感触や重量、光、時間。私たちは作品を鑑賞している時、多くの情報を得ている。そこで何を見てものごとを把握しているのか。同展では、「戯れのまなざし」「領域を越えて」「現れた力と運動」「光」の4章に分けて、無意識に行っている視覚情報の取捨選択と対象の認識という行為を解きほぐし、無限の可能性をもつ視覚と美術の関係に迫る。
 
 主な出品作家は、白髪一雄、八田豊、ヴィクトル・ヴァザレリ、坂上チユキ、森村泰昌、井田照一、植松奎二、李禹煥、嶋本昭三、秋岡美帆、山口勝弘、橋本関雪、小出楢重、斎藤智など。

 なお常設展示室4では「選りすぐり館蔵品」と題して、新たに迎えた橋本関雪と小出楢重(こいで・ならしげ)の作品に合わせて、「卓上の表現」と「生き物」というふたつのテーマで同館の収蔵品を展示。常設展示室5の「近現代の彫刻」では、同館の収集の柱のひとつである近現代の彫刻から、オーギュスト・ロダンアルベルト・ジャコメッティらによる幅広い表現を紹介する。