EXHIBITIONS

川内理香子「Myth & Body」

川内理香子 Forest of the night 2020

川内理香子 vase 2020

 食への関心を起点に制作を行うアーティスト・川内理香子の個展が、MITSUKOSHI CONTEMPORARY GALLERYで開催されている。

 川内は1990年東京生まれ。2015年に多摩美術大学美術学部絵画学科油画専攻を卒業、17年に同大学大学院美術学部絵画学科油画専攻を修了。食事・会話・性といった様々な要素が作用し合うコミュニケーションを考察し、自己や他者を作品のモチーフとして、身体と思考、その相互関係の不明瞭さを主軸にしながら作品を制作してきた。

 ドローイングやペインティングをはじめ、針金やゴムチューブ、樹脂やネオン管など、メディアを横断する多様な作品で知られ、それらの作品に共通するのは「線」による表現。しなやかで、力強く、また時にはフラジャイルな瞬間をも表す川内の豊かな線は、鑑賞者の心に強く刻み込まれる。

 自身の制作について、「とらえがたい身体と、目には見えない思考の動きを線のなかに留めている」と語る川内。本展では、身体性や食に加えて、神話を主テーマとしたペインティングとドローイングを中心に、新作約40点を発表する。