EXHIBITIONS

森山大道の東京 ongoing

2020.06.02 - 09.22

森山大道 『東京ブギウギ』より 2018 © Daido Moriyama Photo Foundation

森山大道 三沢の犬 1971 ©︎ Daido Moriyama ※平成31年度東京都写真美術館新規収蔵作品

森山大道 「Pretty Woman」より 2017 ©︎ Daido Moriyama

 スナップショットの名手として知られ、1960年代より第一線で活躍し続けてきた写真家・森山大道の美術館個展が開催されている。

 1938年、大阪府に生まれた森山はデザイナーから出発し、60年より写真家・岩宮武二に師事。岩宮の紹介により写真家集団「VIVO」を目指して翌年に上京するが、「VIVO」解散のため細江英公の助手となり、『薔薇刑』(集英社)の制作に携わる。

 67年には『カメラ毎日』で連載していた「にっぽん劇場」シリーズなどが評価され、日本写真批評家協会新人賞を受賞。68〜70年にかけては写真同人誌『プロヴォーク』第2号より参加し、「アレ・ブレ・ボケ」と呼ばれるハイコントラストや粗粒子画面による作風で写真界に衝撃を与える。以来、日本を代表する写真家のひとして世界各地の美術館での大規模個展を成功させ、2019年のハッセルブラッド国際写真賞をはじめとする数々の国際的写真賞の受賞を果たす。

 また森山は、一貫して路上から日常の断片をスナップショットで撮影し、精力的に作品制作を行う傍ら、74〜80年までワークショップ写真学校やイメージショップ「CAMP」などで指導にあたって多くの若手写真家を輩出した。
 
 森山の大規模個展となる本展のテーマは、「ongoing=進行中、進化し続ける」。代表作《三沢の犬》や、「Pretty Woman」(2017)、『東京ブギウギ』(2018)のシリーズなど、疾走し続ける森山がレンズを通してとらえ続けてきた街・東京を、カラーとモノクロの最近作を中心に約170点を展観する。