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3月の壁 ──さいのかわら

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 2019年3月、東日本大震災を記憶するため、ゲンロン カオス*ラウンジ五反田アトリエ内に制作された壁画《3月の壁》。それから《3月の壁》はアトリエ内に「壁」として立ち続け、年に1度、毎年3月に公開される。

 今年の公開では、この1年の変化や現状を反映させた展覧会として再構成。Houxo Que、弓指寛治、宮下サトシによる新作インスタレーション、関優花の新作パフォーマンス、宏美、藤城嘘の新作絵画などを合わせて展示する。

 「震災が記憶を薄れ、その痕跡が消え、慰霊が強制終了してしまうのは、東京だけの問題ではないようだ。去年の『3月の壁』は、一枚の絵を、防潮堤に見立てた上で津波のモチーフを描いた。今年は、その壁のまわりに、痕跡すら追えなくなってしまった震災遺構や、失われゆく「賽の河原」のような、特定の場所の記憶を呼び込みたいと思う(「カオス*ラウンジ」代表・黒瀬陽平)」