EXHIBITIONS

シアターコモンズ ’20

東京都港区エリア各所(ゲーテ・インスティトゥート 東京ドイツ文化センター、リーブラホールほか)
2020.02.27 - 03.08

小泉明郎 縛られたプロメテウス Photo by Shun Sato © Aichi Triennale 2019

ジルケ・ユイスマンスとハネス・デレーレ 快適な島 © Indra Struyen

シャンカル・ヴェンカテーシュワラン インディアン・ロープ・トリック

 演劇の「共有知」を活用し、社会の「共有地」を生み出すプロジェクト「シアターコモンズ ’20」が、2月27日〜3月8日の11日間にかけて開催。演劇公演、レクチャーパフォーマンス、ワークショップ、対話型イベントなどのプログラムが東京・港区の各所で行われる。

 シアターコモンズは芸術公社の相馬千秋ディレクションのもと、2017年にスタート。日常生活や都市空間で演劇的な発想を活用し、「来たるべき劇場/演劇」のかたちを提示することを目指して、日常を異化するような対話や発見をもたらす経験をアーティストたちと仕掛けてきた。

 今回の参加作家は、シャンカル・ヴェンカテーシュワラン(インド)、ジルケ・ユイスマンス&ハネス・デレーレ(ベルギー)、小泉明郎、ナフーム(メキシコ/ドイツ)、キュンチョメ、市原佐都子、中村大地ら。

 演劇公演では、あいちトリエンナーレ2019で初演され、VR演劇史の始まりを告げる傑作と評された小泉明郎による『縛られたプロメテウス』をはじめ、人間とテクノロジーの緊張関係を考察する作品を中心に上演。また、前近代の魔術的なトリックと共同体の神話の関係を暴き出すシャンカル・ヴァンカテーシュワランによる舞台『インディアン・ロープ・トリック』や、人間の想像力を拡張する催眠術を用い、宇宙空間と人間の精神を接続するナフームのレクチャーパフォーマンス、スマートフォン操作だけで上演される、ジルケ・ユイスマンス&ハネス・デレーレのドキュメンタリー演劇『快適愉快な島』など、世界最先端のパフォーマンスが集う。

 そして今年のコモンズ・フォーラムでは、「芸術と社会」「芸術と公共」「芸術と仮想性」「芸術と政治」をテーマに全4回を開講。国内外アーティスト20名を迎えた議論や、観客同士の対話を通して、社会の分断を乗り越える芸術の可能性を考える。

このほか、観客が実際に参加して体験するリーディングやワークショップも実施。各プログラムの詳細や公演の残席情報は公式ウェブサイトまで。

※新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止対策として、一部実施形態を変更・縮小して開催。