EXHIBITIONS
開館30周年記念展
ふたつのまどか
―コレクション×5人の作家たち
DIC川村記念美術館の開館30周年を記念し、同館のコレクションと現代作家がコラボレーションする企画展を開催。現代美術家たちがコレクションを読み解き、新たに手がけたインスタレーションがひとつの空間で展開される。
参加作家は、自身の心象風景や記憶のなかにある感覚を、ビデオインスタレーションで表現するさわひらき、自身の絵画作品と、それが存在する空間の関係性を探求する画家の杉戸洋、ダイナミックかつ、繊細な息吹をとらえるまなざしを備えた写真を撮影する野口里佳、本や文房具に精緻で反復的な手作業を施した彫刻やオブジェ、コラージュを手がける福田尚代、木枠に既成の布を張りこんだキャンバスを支持体に、平面と立体の要素を併せ持つ作品を制作する渡辺信子の5名。
さわひらきの映像作品は、グレーの画面に左から右へ幾筋もの線が漂うサイ・トゥオンブリーの抽象絵画とともに展示し、映像と絵画という異なる表現方法でありながら、2人の作品の共通するものを見出す。
杉戸洋は、ミニマリズムの彫刻家ラリー・ベルの作品《無題》(1969)を選び、複数の新作絵画とともにインスタレーションを展開する。ガラスの金属蒸着加工により虹色の効果を放つ《無題》は、ベルの初期のキューブ作品のひとつ。杉戸は空間そのものを認識する装置となりうる点に着目し、この作品と呼応する繊細な輝きを放つ絵画を描いた。
野口里佳は、彫刻家・画家のジョアン・ミロが晩年暮らしたスペイン・カタルーニャ地方のマヨルカ島を訪ね、ミロの作品の根底にあるものに触れたように感じたことから、その作品《コンポジション》(1924)にインスピレーションを得て、「飛ぶもの」と「宇宙と交信する木」をキーワードとした新作を発表。
自身もコラージュ作品を手がける福田尚代は、ジョゼフ・コーネルが好んで蒐集した切手を素材に、そのコラージュ《ラ・シャット・エマイヨール》(1964頃)と重層的に響き合う新作を展示する。
渡辺信子はもっとも敬愛する画家、エルズワース・ケリーと共演。近年、金属彫刻の制作にも取り組む渡辺の作品と、ケリーの《ブラック・カーヴ》(1994)が並ぶ。
※DIC川村記念美術館は6月16日より再開し、本展の会期を6月16日〜11月29日に変更して開催(当初の会期は3月20日〜7月26日)。なお、入館は事前予約制。来館にあたっての注意事項および最新情報は、公式ウェブサイトにて案内。
参加作家は、自身の心象風景や記憶のなかにある感覚を、ビデオインスタレーションで表現するさわひらき、自身の絵画作品と、それが存在する空間の関係性を探求する画家の杉戸洋、ダイナミックかつ、繊細な息吹をとらえるまなざしを備えた写真を撮影する野口里佳、本や文房具に精緻で反復的な手作業を施した彫刻やオブジェ、コラージュを手がける福田尚代、木枠に既成の布を張りこんだキャンバスを支持体に、平面と立体の要素を併せ持つ作品を制作する渡辺信子の5名。
さわひらきの映像作品は、グレーの画面に左から右へ幾筋もの線が漂うサイ・トゥオンブリーの抽象絵画とともに展示し、映像と絵画という異なる表現方法でありながら、2人の作品の共通するものを見出す。
杉戸洋は、ミニマリズムの彫刻家ラリー・ベルの作品《無題》(1969)を選び、複数の新作絵画とともにインスタレーションを展開する。ガラスの金属蒸着加工により虹色の効果を放つ《無題》は、ベルの初期のキューブ作品のひとつ。杉戸は空間そのものを認識する装置となりうる点に着目し、この作品と呼応する繊細な輝きを放つ絵画を描いた。
野口里佳は、彫刻家・画家のジョアン・ミロが晩年暮らしたスペイン・カタルーニャ地方のマヨルカ島を訪ね、ミロの作品の根底にあるものに触れたように感じたことから、その作品《コンポジション》(1924)にインスピレーションを得て、「飛ぶもの」と「宇宙と交信する木」をキーワードとした新作を発表。
自身もコラージュ作品を手がける福田尚代は、ジョゼフ・コーネルが好んで蒐集した切手を素材に、そのコラージュ《ラ・シャット・エマイヨール》(1964頃)と重層的に響き合う新作を展示する。
渡辺信子はもっとも敬愛する画家、エルズワース・ケリーと共演。近年、金属彫刻の制作にも取り組む渡辺の作品と、ケリーの《ブラック・カーヴ》(1994)が並ぶ。
※DIC川村記念美術館は6月16日より再開し、本展の会期を6月16日〜11月29日に変更して開催(当初の会期は3月20日〜7月26日)。なお、入館は事前予約制。来館にあたっての注意事項および最新情報は、公式ウェブサイトにて案内。