EXHIBITIONS

森村泰昌のあそぶ美術史

―ほんきであそぶとせかいはかわる―

2020.03.07 - 05.10

森村泰昌 ほんきであそぶとせかいはかわる(ミロA) 2020

倉俣史朗 ミス・ブランチ d.1988 © クラマタデザイン事務所

森村泰昌 フェルメール研究(振り向く鏡) 2008

 ゲストキュレーターに美術家の森村泰昌を迎え、「本気のあそび」をテーマに富山県美術館のコレクションで構成する企画展が開催される。

 森村は1951年大阪市生まれ。京都市立芸術大学卒業、専攻科修了。85年にゴッホの自画像に扮したセルフポートレイト写真を発表。以後、一貫して「自画像的作品」をテーマに、美術史上の名画や往年の映画女優、20世紀の偉人などに扮した写真や映像作品を制作し、国内外で多数の個展を開催している。

 本展では、時系列や技法等に区分する「一般的な」展示ではなく、「普通のコレクション展示は絶対にやらない、思い切った展示を考える。見え方の発想を変える。これらの試みを、『あそび』という三文字に込める」という森村の考えのもとに展開。

 額裏など普段目にすることがない作品の裏側に注目する「ひっくりかえす」、倉俣史朗の椅子作品《ミス・ブランチ》を、「座る」という目的から解放したインスタレーションなどを展示する「いたずらもたまには ちょっとやるといい」のほか「いしころの こえをきく」「ちがっているから おもしろい」「おおきなうちゅうは ちいさな はこのなか」「ほんきでまねると ほんものになる」の6章に分け、同館のコレクションと、レオナルド・ダ・ヴィンチやフェルメールをはじめとする様々な芸術家や、その作品に扮した森村のセルフポートレイト作品などを大胆な文脈で紹介する。