「令和・京・美人」展

　銀座 蔦屋書店がイベントスペースGINZA ATRIUMにて、令和最初の新春を飾るにふさわしい、京都の現代作家による美人画展を開催する。

　京都では、江戸中期に始まったとされている美人画。明治を経て大正になる頃には、それまでの浮世絵風から一変し、西洋の画法を巧みに取り込んだ、現実感に富んだ美人画が描かれるようになった。近代美人画の流れは昭和前期に大きなピークを形成し、昭和が終わる頃まで続いた。
　
　そしていまの京都では、これまでの美人画の系譜を引き継ぎながら、若い作家たちのあいだで、新しい美人画の潮流が起こっている。

　本展では、瑞々しい現代の感覚で描かれた美人画の数々を展示し、現代の美人画の新たな魅力を紹介。出身地・和泉市の伝承をライフワークとして描く今岡一穂、柔和かつノスタルジックな日常や風景を題材とする沖谷晃司、古典技法を活かし、墨線の映えた人物像を得意とする服部しほり、そして絹本に着彩という伝統技法を用いて人物画を手がける福田季生、時代性・場所性によって物語が変わることに着目しつつ、新しい物語画のあり方を模索してきた松平莉奈の5名が出展する。