EXHIBITIONS

生誕120年・没後100年 関根正二展

2019.11.23 - 2020.01.19

関根正二 神の祈り 1918頃 福島県立美術館蔵

関根正二 少女 1919 個人蔵

関根正二 三星 1918 東京国立近代美術館蔵

関根正二 チューリップ 1918 個人蔵

関根正二 死を思う日 1915 福島県立美術館寄託

 大正期に強い個性を発揮しながら20歳で早逝した洋画家・関根正二。その生誕120年、没後100年を記念した展覧会が開催される。

 1899年に現在の福島県白河市に生まれ、幼少期に東京・深川へと移り住んだ関根は、周囲の人たちからの影響を受け、やがて画家を志望。16歳で洋画家としてデビューし、1918(大正7)年の第5回二科展で新人賞にあたる樗牛賞(ちょぎゅうしょう)を受賞した。その後、「関根のヴァーミリオン」と賞賛された朱色、深い青緑などの鮮やかな色遣いと幻想性が溶け合った作品を次々と手がけるが、病に冒され、19年に急逝した。

 関根の画家としての活動期間はわずか5年ほど。希少な作品をもとにその画業は徐々に明らかにされ、また2003年には出世作《信仰の悲しみ》が重要文化財に指定されるなど、大正時代で異彩を放った画家として評価されている。

 本展では、近年新たに発見された作品・資料を含む関根の作品約100点と、書簡や資料約60点、そして関根に影響を与えた同時代の関連作家の作品や資料約50点で構成する、過去最大規模の回顧展。情熱的な制作、鮮烈な色彩を用いた精神性豊かな作風が、いまも多くの人々を魅了する画家の全貌に迫る。