EXHIBITIONS

パラレル・トラベル

2019.07.20 - 09.01

山城大督 TAILKING LIGHTS 2016 「高松コンテンポラリーアート・アニュアル vol.07 つながりかえる夏」(高松市美術館)での展示風景 撮影=青地大輔 写真提供=高松市美術館

山城大督 TAILKING LIGHTS 2016 「高松コンテンポラリーアート・アニュアル vol.07 つながりかえる夏」(高松市美術館)での展示風景 撮影=青地大輔 写真提供=高松市美術館

山城大督 TALKING LIGHTS 2016 「六本木クロッシング2016展:僕の身体、あなたの声」(森美術館)での展示風景 撮影=永禮賢 写真提供=森美術館

感覚を旅する!「センサリー・メディア・コンテスト」

山城大督「感受性のワークショップ」

手とカタチから感じる 古墳箸置きづくりワークショップ

時と空間を旅する古墳あるき

 宮崎でこの夏、感覚と時と空間を旅するプログラム「パラレル・トラベル」と銘打った展覧会が開催される。参加するのは、映像と空間における新しい表現を探求するアーティスト・山城大督だ。広島の住宅街を舞台に、50人の少年少女が自宅のピアノを同時演奏する《Time flows to everyone at the same time.》(2010)や、名古屋の港まちで住民や環境と27個の約束をする《Fly Me To The TIME.》(2017)など、山城は映像メディアの概念を空間やプロジェクトへ応用し、その場でしか体験できない「時間」を作品として展開させてきた。

 18年の個展「センサリー・メディア・ラボラトリー」では、京都造形芸術大学 芸術館を、土偶や工芸品など大学のコレクションも巻き込みながら、五感を通して驚きを体験する研究所・休憩所として開放した。そのほかの主な展覧会に、「六本木クロッシング2016展:僕の身体、あなたの声」(森美術館)、「Wrap around the Time」展(ナムジュン・パイク・アートセンター)など。また、2006年よりアーティスト・コレクティブ「Nadegata Instant Party」としても活動している。

 本展では、高鍋町に広がる風景と、そこに流れてきた時間にインスピレーションを受けて制作した、上演型新作インスタレーション《風をたべる、光をのむ(仮)》を発表。同作品は、音楽家の角銅真実をゲストパフォーマーに迎え、映像・照明・装置・音楽・声・詩などを用い、展示室を「ステージを模した劇場空間」に転換する。会期中には、角銅の音楽ライブ、ワークショップ、地元ならではの風景を考古学とアートの視点からめぐる「古墳あるき」など、訪れる人の感覚を刺激する様々なプログラムも用意されている。