EXHIBITIONS

熊谷守一 いのちを見つめて

熊谷守一 つゝぢに揚羽蝶 1962

熊谷守一 くろ猫 1962

熊谷守一 瓜 1964 ひろしま美術館

 明治から昭和の時代を生き、世代を超えて愛されている画家・熊谷守一。2017年に大回顧展「没後40年 熊谷守一 生きるよろこび」(東京国立近代美術館)が開催され、その翌年には熊谷を主人公にした映画『モリのいる場所』が公開されるなど、近年ますます注目を集めている。

 岐阜県恵那郡付知村、現在の中津川市付知町に生まれた熊谷は、物心がつく頃まで山深い自然豊かな環境の中で育った。幼少期から、絵を描くことを好み、東京美術学校(現・東京藝術大学)に進学。西洋画科のアカデミックな指導を受ける。

 29歳のときに出品した文部省美術展覧会で画力が高く評価され、褒状を受賞。青年期から50歳頃まで、荒い筆遣いの作品を発表し、70歳を過ぎて、平明かつ鮮やかな色面による「モリカズ様式」を開花させた。対象の形態をシンプルな輪郭線として塗り残す作風で、花、猫、鳥、虫などの生きものを真摯に見つめた作品は、いまも多くの人を魅了している。

 本展では、全国から集めた油彩画や日本画、素描、遺品類など約160点を展示。初期から晩年までの画業の全貌をたどるとともに、豊かな作品世界の魅力を伝える。