EXHIBITIONS

これぞ黄金の国・日本 金屏風展

―狩野派・長谷川派・琳派など―

2019.04.06 - 09.29

展示室(イメージ)

木村武山 松に鶴図屏風(左隻部分) 昭和2(1927)年 岡田美術館蔵

木村武山 松に鶴図屏風(右隻部分) 昭和2(1927)年 岡田美術館蔵

尾形光琳 菊図屏風(左隻部分) 江戸時代前期 岡田美術館 展示期間=7月5日〜9月29日

尾形光琳 菊図屏風(右隻部分) 江戸時代前期 岡田美術館 展示期間=7月5日〜9月29日

狩野派 春夏花鳥図屏風(左隻部分) 桃山時代(17世紀初頭) 岡田美術館蔵

狩野派 春夏花鳥図屏風(右隻部分) 桃山時代(17世紀初頭) 岡田美術館蔵

平家物語図屏風(右隻部分) 江戸時代前期 岡田美術館蔵

 「屛風」は中国で発祥し、日本に伝わって独自の発達を遂げた調度品。『日本書記』で初めてその語が確認され、実際の作品としては奈良時代の正倉院御物に含まれるものが最古とされている。

 その後、室町時代で水墨や極彩色を施した屛風が盛んに描かれ、金を豪華に用いた「金屛風」がつくられるようになった。金屛風は日常や儀礼に際して使われる調度品であったいっぽう、幕府や有力大名から中国・朝鮮・ヨーロッパの国王などへ進物として贈られ、外交で重要な役割を果たした。

 平安や鎌倉時代の古い屛風は、1扇ごとに、もしくは2扇ごとに縁取っていたのに対し、室町時代以降は屛風全体が一つにつながるように縁取りがなされ、大迫力な構図が金屛風の魅力をさらに引き立てた。
 
 本展では、「日本美術の花」とも言われる金屛風のみで構成する同館初の展覧会。桃山時代から昭和初期にいたる、狩野派・長谷川派・琳派などの作品約30点が展示室を埋め尽くすように、勢揃いする。

 なかでも注目したいのは、金屛風を代表する2つの作品、狩野派の《春秋花鳥図屛風》と宇治の風趣を描いたされる《柳橋水車図屛風》の同時展示(展示期間=4月6日〜7月4日)。これらの豪華絢爛な金屏風が勢揃いする、圧巻の展示空間が見どころとなる。