EXHIBITIONS

演劇計画Ⅱ-戯曲創作-「S/F —到来しない未来」関連企画

松元悠『カオラマ』

京都芸術センター|12.12 - 01.05

松元悠 顔(北ノ庄町) 2018

松元悠『カオラマ』展フライヤー 写真・デザイン=松見拓也

 京都芸術センターは2016年度より「演劇計画Ⅱ―戯曲創作―」を主催。現在「S/F ―到来しない未来」をテーマに、3ヶ年をかけて松原俊太郎、山本健介の2人の劇作家が新たな戯曲の創作に取り組んでいる。

 松原は1988年熊本県生まれ。雑誌『地下室』にて主筆。2015年に処女戯曲『みちゆき』が第15回AAF戯曲賞(愛知県芸術劇場主催)大賞を受賞。17年より『正面に気をつけろ』が「地点」によりアンダースロー(京都)にてレパートリー上演さている。

 同企画で松原が筆を執る戯曲『カオラマ』は、静謐かつ奇妙な設定を用いた物語。第一稿から、戯曲形式そのものを世界の謎として内在させるトリッキーな第二稿へと大きくその姿を変貌させた。しかし、ともに何者かが存在した痕跡が言葉として刻まれていること、その言葉が訴えかける「存在したことを感知しえないこと」の痛切さが通底している。第一稿、第二稿は「演劇計画Ⅱ」のアーカイブウェブサイトで公開され、自由な創作や上演が許可されている。

 本展は、リトグラフ作家の松元悠を迎え、戯曲『カオラマ』をもとにつくり上げる展覧会。松元はこれまで、新聞やニュースの小記事と、自身が観察した風景や身体的な実感を文字通り重ね合わせ、版画作品を発表してきた。今回は、ニュース記事に代わり、戯曲という強力なフィクションを読み解いて作品化し、戯曲『カオラマ』に刻まれた相貌をあらわにする。