EXHIBITIONS

フィリップ・パレーノ「4 Freestanding Walls」

2026.10.30 - 11.28
 東京・六本木のTARO NASUで、同廊では初となるフィリップ・パレーノ(Philippe Parreno)の個展「4 Freestanding Walls」が開催されている。会期は11月28日まで。

 パレーノは1964年フランス生まれ。映像、インスタレーション、彫刻、絵画、写真、サウンド、テキストなど様々なメディアを横断的に駆使し、人間の知覚領域を凌駕する体験を提示し続けてきた。90年代以降の国際的なアートシーンで活動し、コンセプチュアルアートの新しい在り方を模索している。

 本展では、パレーノの代表的なシリーズのひとつであるマーキー(照明付きの看板型立体)に加え、同じく照明型の立体作品「Happy Ending」シリーズを展示している。作品世界において重要なモチーフである「光」を用いた空間で構成され、クリスマスツリーをかたどった立体作品も公開。クリスマスシーズンに特別な意味と機能を託されるいっぽう、その他の季節にはただ輝き続けるモミの木の存在は、パレーノが主題として扱ってきたアイデンティティの揺らぎや時間、光の要素を包含する。

 パレーノにとって展覧会は、個々の作品の集合ではなく、ファンタスマゴリーを現出させる空間装置であり、時間と空間の交差のなかで断続的に進行するナラティブであり経験である。パレーノ自身が脚本家、編集者、指揮者としてその場に介在し、鑑賞者の知覚と現実の揺らぎを演出・目撃するものとなっている。