EXHIBITIONS

谷原菜摘子「晩餐」

Gallery 舞台裏
2026.09.04 - 10.11
 東京・麻布台のGallery 舞台裏で、谷原菜摘子の個展「晩餐」が開催中。会期は10月11日まで。

 谷原は2021年に京都市立芸術大学美術研究科博士課程を修了し、現在は関西を拠点に活動。自身の負の記憶と人間の闇を混淆した美を描き出し、赤や黒のベルベットを支持体に、スパンコールやグリッター、金属粉などを用いて幻想的な物語を描き出す。主な収蔵先に京都市京セラ美術館、国立国際美術館など。

 本展は、「晩餐」をテーマとした新作群を発表する個展となる。会期中には作品世界を食で体感する「晩餐会」イベントも実施する。会場では、豪勢な食卓の場面を描いた作品群を展示するほか、会期中には作品世界を食で体感する「晩餐会」イベントも実施。本展に際し、谷原は以下のステートメントを発表している。

「世界は、ひとつの食卓のようだ。そこには色とりどりの料理が並び、人々は語らい、笑い、酒を酌み交わす。しかし、席の位置や力関係、他者への遠慮や見栄によって、誰もが等しくその恵みを享受できるわけではない。(中略)

 そして、食卓の一番端に座る誰かが闇へ沈んでも、遠く離れた席の者は会話を続け、料理を味わい続ける。自分には関係ないと信じているからだ。しかし闇は静かに食卓を覆い、一人、また一人と飲み込んでいく。ようやく自分の足元が崩れ始めたときには、もはや逃れる術はない。

 だから、この作品も一つの『最後の晩餐』なのだ。彼も、彼女も、豪華な料理も、燭台も、カトラリーさえも、やがて闇へと落ち、二度と同じ晩餐は訪れない。だからこそ、その日が来るまで、人は食べ、語らい、愛し、美しいものを求め、祝宴を開くのだろう。落ちてすべてが失われる前に、この晩餐に並ぶ特別な馳走と美酒を、あなたにも味わっていただければ幸いである」。(プレスリリースより抜粋)