EXHIBITIONS

楊博「Take me to the river」

楊博 hole #3 2025

 Yutaka Kikutake Gallery Roppongiで、楊博による個展「Take me to the river」が開催されている。

 楊博は1991年中国湖北省生まれ。2001年に家族とともに宮城県へ移住した。現在は東京都を拠点に活動。映画や音楽を代表とするポップ・カルチャーとその受容における距離感を主題に制作を行い、道端や川べり、室内といった日常的な光景に、1960年代、70年代のポップ・スターの歌詞を取り入れた画面構成を特徴としている。

 本展では、初期から取り上げてきたモチーフである「川」、近年の対象である「飛行機」、および作家の日常生活に関わる「植物」を中心に描かれた新作約10点前後を展示。飛行機の連作5点には、「川」にまつわる歌の歌詞が描かれている。作品に繰り返し登場する川として、中国湖北省を流れる長江の支流、神奈川県相模原地域の境川、現在の居住地近くを流れる神田川が挙げられている。

 近年、空港や出国といった概念と結びつく飛行機をモチーフとし、川という継続的な主題と重ねた作品を制作している楊。本連作は、補色関係を基調に、色相環や色立体といったシステムを用いた色彩選択によって構成される。

 また、今回の展示では、植物に囲まれた日常の光景をモチーフとした絵画作品も紹介。葉や枝の線によって形づくられた空間を描いた作品や、文字を画面に取り入れた作品が含まれる。展覧会タイトル「Take me to the river」は、アル・グリーンの楽曲の歌詞から引用されたものだ。