EXHIBITIONS

特別展

THE 新版画 版元・渡邊庄三郎の挑戦

川瀬巴水 東京十二題 春のあたご山 大正10年(1921) 渡邊木版美術画舗版/㈱渡邊木版美術画舗蔵

 兵庫・神戸の神戸ファッション美術館で、近代日本において「新版画」を確立した版元・渡邊庄三郎(1885–1962)の活動を辿る特別展「THE 新版画 版元・渡邊庄三郎の挑戦」が開催される。

 渡邊は17歳で浮世絵商に勤め、バレン摺りによる木版画の美に魅せられる。明治以降衰退していた錦絵の復興と、新たな表現の創出を志し、1909年に東京・京橋で渡邊版画店(現・渡邊木版美術画舗)を設立後、江戸時代以来の絵師・彫師・摺師による協業体制を継承。高品質な素材と高度な手摺り技法を駆使した木版画制作に取り組んだ。その成果は、大正から昭和初期にかけて国内外で広がる「新版画ムーブメント」を牽引することとなる。

 本展では、新版画誕生の契機となった外国人画家との協働を皮切りに、美人画、風景画、役者絵、花鳥画といった多彩なジャンルを通して、その革新性を検証する。伊東深水、川瀬巴水、名取春仙、小原祥邨らによる約170点の作品が展示される。