松平莉奈　コードとモード

　埼玉県立近代美術館で「アーティスト・プロジェクト#2.08　松平莉奈　コードとモード」が開催される。

「アーティスト・プロジェクト#2.0」とは、埼玉県立近代美術館が2016年度に開始したプログラム。2003年にMOMASコレクション（収蔵品展）の枠内で立ち上げた収蔵作家による「アーティスト・プロジェクト」を、コレクションから独立し企画へと発展した。現在は収蔵作家という制約にとらわれず、活躍中のアーティストを紹介している。

　松平莉奈は、人と人は完全には理解しあえないことを前提に「他者について想像すること」をテーマに具象画を制作している。とくに歴史上表立って取り上げられてこなかった無名の人物や、評価の対象から外れてきた史実を入念にリサーチし、積極的に絵画化してきた。

　本展は、埼玉ゆかりの南画家・奥原晴湖（1837〜1913）の作品と生涯に関心を抱いた松平が、その足跡を追うなかで見出した学び（＝code）と、松平独自のスタイル（＝mode）をテーマに、作品を発表する。