EXHIBITIONS

川井雄仁「クローズアップ現代陶芸〜わたしがおぢさんになっても〜」

ZeroBase神宮前
2024.11.14 - 12.01

川井雄仁

 ZeroBase神宮前で、川井雄仁による個展「クローズアップ現代陶芸〜わたしがおぢさんになっても〜」が開催されている。

 本展で川井は、川井の部屋とセラミック作品が融合したインスタレーション作品を発表。以下、アーティストステイトメントとなる。

「この展示は街と展示空間、展示空間と作品が入れ子になるような二重の構図でできている。陶器でつくられた私の作品は、最奥の自分を表出しているのか、作品に現れる自己とはなんなのか。もっともプライベートな空間である自室に作品を展示することでその問いを実証しようという、いわば個人的な探究心から始まったプロジェクトである。

 しかし、深掘りするうちに、失われた裏原文化へのノスタルジー、子供部屋おじさんの問題、ミッドライフクライシスの問題、お行儀よく街に収まるパブリックアートへの批判、陶器作品のカテゴライズ問題など、様々な事象を内包していることに気づいた。

 けれど、一番には、私がどこまで生々しく自己を吐露したとしても、それが世に出た瞬間、電車の中から眺める街や人や風景のように、リアリティを失うこの存在の不確かさに改めて気付かされるという真実だ。それは、窯から出た瞬間に、別な人格を持ったかのように私から離れてしまう、陶器の作品たちに似ている」(展覧会ウェブサイトより)。