EXHIBITIONS

特別展

文明の十字路 バーミヤン大仏の太陽神と弥勒信仰―ガンダーラから日本へ―

2024.09.14 - 11.12

バーミヤン東大仏龕天井壁画 描き起こし図(部分) 宮治昭監修・正垣雅子筆 2022 龍谷ミュージアム

 三井記念美術館で、特別展「文明の十字路 バーミヤン大仏の太陽神と弥勒信仰―ガンダーラから日本へ―」が開催される。

 バーミヤン遺跡は、アフガニスタンの中央部を東西に走るヒンドゥークシュ山脈のなかにあり、この地域は古くからユーラシア各地の文化が行き交う「文明の十字路」とも呼ばれていた。渓谷の崖に多くの石窟が掘られ、そのなかに東西二体の大仏がそびえ、大仏の周囲壁面には「太陽神」と「弥勒」の姿が描かれている。

 本展は、東西二体の大仏を原点とする太陽神と弥勒の世界に迫り、とくに「未来仏」である弥勒信仰の流れを、インド・ガンダーラの彫刻と日本の法隆寺など奈良の古寺をはじめ各所に伝わる仏像、仏画等の名品でたどる。バーミヤンの大仏と壁画は、2001年3月にイスラム原理主義組織・タリバンによって破壊されたが、破壊以前に行われた調査時のスケッチと写真によって、このたび壁画の描き起こし図が新たに完成。東京にて初公開となる。