コバヤシ麻衣子「Inside The Window」

　ARTDYNEで、コバヤシ麻衣子による個展「Inside The Window」が開催されている。

　コバヤシ麻衣子は1977年横浜市生まれ。武蔵野美術大学短期大学部デザイン科空間演出デザイン専攻を卒業。その後、セツ・モードセミナーでライフドローイングとデッサンを学んだ。2008年、英国ノーザンブリア大学芸術社会科学部アートプラクティスコース修士課程を修了。現在、東京に制作拠点を構え、ヨーロッパやアジア、日本など、国内外のギャラリーやアートフェアで精力的に発表を行っている。

　コバヤシ麻衣子は、その独特なキャラクターである名前の無い「いきもの」を媒介として、観者の心に深く訴えかける作品で知られ、国内外で多くのファンを持つアーティストだ。支持体としてキャンバスに破った和紙を張り込み、アクリル絵具などで丹念に描き出された、愛らしい外見に物憂げな表情をあわせ持った不思議ないきもの。その画面からは、観者の気持ちに寄り添い、受容し、包み込むといったような心理的共感が呼び起こされる。

　本展では、新作を中心とした9点の作品で構成。また、7月初旬に出版の初作品集「FORMS OF BEING － 存在のかたち」の出版記念トークイベントも7月20日に行われる。