EXHIBITIONS

トーキョーアーツアンドスペースレジデンス 2024 成果発表展

微粒子の呼吸

2024.06.29 - 08.04, 2024.08.17 - 09.22

メインビジュアル

 トーキョーアーツアンドスペース 本郷で、トーキョーアーツアンドスペースレジデンス 2024 成果発表展「微粒子の呼吸」が開催される。

 トーキョーアーツアンドスペース(TOKAS)では、2006年よりレジデンス・プログラム「クリエーター・イン・レジデンス」を開始し、東京や海外の派遣先を舞台に、様々な分野で活動するアーティストたちへ滞在制作の機会を提供している。

 私たちは、自然災害や環境破壊といった地球規模の問題から、経済格差、人種や文化、思想などの相違によって生まれる非対称な権力構造による社会的問題、またこのような複雑な状況が個人の生活や精神面に及ぼす影響など、急速な変動のなかで日々様々な課題に直面している。この不確実な日常を生きるには、その起因を問い直すとともに、物事を転換させるための主体的な活力や知性、そして既存の枠組みや価値観にとらわれない、新たな方法論を編み出す想像力/創造力を共有することが、ひとつの糸口となりうるとしている。

 今回、紹介する11名のアーティストは、世界各国の都市でのレジデンス滞在を通して、その鋭敏な感覚と多種多様な眼差しで、自身を取り巻く生態系を観察し、そこに潜む様々な生命の活動や創造的実践の息吹に耳を澄ませた。彼らの作品は、目の届かない場所で息づく小さなエネルギーの交換を掬い上げ、そこから形成される有機的な営みを手掛かりとして、この多層的な世界の未来に向けた、共生の新たな様態を模索する。

 本展の第1期では、TOKASレジデンシーに滞在した4名のアーティストが、テーマ・プロジェクトとして「都市を取り巻くエコロジー」を主題に、対話や議論を重ねながら制作活動に取り組んだ成果を発表するほか、海外からの招聘作家2名の作品を展示。第2期では、日本から海外の提携機関に派遣された作家5名が、それぞれのレジデンスでの滞在制作の成果を発表する。

 参加アーティストは、第1期に、エド・カー、キム・ウジン、ネストール・シレ、前田耕平、松本美枝子、エドウィン・ロウ。第2期に、大野由美子、谷崎桃子、辻󠄀梨絵子、仲本拡史、西毅徳。