大岩オスカール「ライトショップ」

　京都 蔦屋書店で、大岩オスカールによる個展「ライトショップ」が開催されている。

　大岩オスカールは1965年ブラジル・サンパウロ生まれ。1989年にサンパウロ大学建築学部を卒業後、東京、ニューヨークと拠点を移しながら制作活動を行っている。大都市での生活体験をもとにしてそれぞれの土地の環境や社会問題をテーマに、風刺やユーモアを交えた俯瞰的でダイナミックな絵画作品は、国際的にも高い評価を得ており、国内外の美術館にも多数作品が収蔵。

　今回の京都 蔦屋書店での個展は「ライトショップ」と題された。健康な体をつくり上げるためには食べ物が重要なように、心の栄養となる「精神的な食べ物」とはどのようなものか、それを提供するお店とはどのようなものかという想像をもとに作品の物語は展開される。 日本の風景として馴染み深い、灯のもとに人々が集まる小さく心地よい場所として「屋台」も制作され、会場に設置されている。大岩オスカールの描く暖かく優しい光に包まれ、心を満たす鑑賞を体感してほしい。