EXHIBITIONS
グウナカヤマ「SAPPY」
Artist Cafe Fukuokaで、書家・グウナカヤマの個展「SAPPY」が開催されている。
近年盛り上がりをみせる現代書のなかで、グウナカヤマは「グウ文字」という独自の表現を行なっている。本展に際しグウナカヤマは以下のステートメントを発表している。
「私は自分の文字を書く。ただし、手紙や文章は苦手。会話でも言ってはいけないことを口にしてしまい、知らないうちに仲違いし、縁を切られることもあった。このうんざりするような過去から逃れるため『自分だけが理解できる文字』で記している。言葉を選ぶときも慎重で、心のなかで共鳴できるものを選び、そしてその言葉の渦のなかでさまよい続け、たどり着いた先にある何かを、自分の言葉に変えている。子供の頃から強い劣等感に悩まされ、否定的な言葉に引き寄せられがちな自分。
今回の「SAPPY」は英語で「間抜け」や「能無し」といった意味である。20代の頃、他者から「中身が無い」とか「何も考えていないだろう?」と言われ、それに悩まされてきた。ひどいことを言われても、見て見ぬふりをし、何より傷つくのを恐れ、自分だけが読める文字に変換することで、私は自分だけの世界観を作っている。
まるでゴミの山から何かを見つけ出し、それを喜んでいるような、そんな気分のまま、制作を続けている。「SAPPY」の文字には、作品の左中央に「HAPPY」(幸福)と周りを囲む「SLACK」(怠け)の2文字が組みあわさっている。気分が乗らない時や、めんどくささを先送りにしてしまったダメな自分を煙のようなもので表現した。
その煙のなかには、なにかが見え隠れする。ダメな自分もそこにいるが、遠くにチラチラと見える可能性や明るい未来、そういった幸せだって共存している」。
近年盛り上がりをみせる現代書のなかで、グウナカヤマは「グウ文字」という独自の表現を行なっている。本展に際しグウナカヤマは以下のステートメントを発表している。
「私は自分の文字を書く。ただし、手紙や文章は苦手。会話でも言ってはいけないことを口にしてしまい、知らないうちに仲違いし、縁を切られることもあった。このうんざりするような過去から逃れるため『自分だけが理解できる文字』で記している。言葉を選ぶときも慎重で、心のなかで共鳴できるものを選び、そしてその言葉の渦のなかでさまよい続け、たどり着いた先にある何かを、自分の言葉に変えている。子供の頃から強い劣等感に悩まされ、否定的な言葉に引き寄せられがちな自分。
今回の「SAPPY」は英語で「間抜け」や「能無し」といった意味である。20代の頃、他者から「中身が無い」とか「何も考えていないだろう?」と言われ、それに悩まされてきた。ひどいことを言われても、見て見ぬふりをし、何より傷つくのを恐れ、自分だけが読める文字に変換することで、私は自分だけの世界観を作っている。
まるでゴミの山から何かを見つけ出し、それを喜んでいるような、そんな気分のまま、制作を続けている。「SAPPY」の文字には、作品の左中央に「HAPPY」(幸福)と周りを囲む「SLACK」(怠け)の2文字が組みあわさっている。気分が乗らない時や、めんどくささを先送りにしてしまったダメな自分を煙のようなもので表現した。
その煙のなかには、なにかが見え隠れする。ダメな自分もそこにいるが、遠くにチラチラと見える可能性や明るい未来、そういった幸せだって共存している」。