EXHIBITIONS
鈴木由衣「琥珀ロープ」
OIL by 美術手帖ギャラリーで、鈴木由衣の個展「琥珀ロープ」が開催されている。
陶芸と絵画をおもな作品とする鈴木は、2011年に愛知県立芸術大学大学院を修了後、各地での発表を重ね、現在は陶芸の産地である滋賀県・信楽を拠点に制作を続けている。「あちら側とこちら側の境界にあるどちらでもない曖昧な状態を表現したい」と語る鈴木の作品には、植物や昆虫、魚や宝石、あるいはファンタジーの世界のような生き物たちが用いられている。これらのモチーフは、信楽という自然豊かな土地での生活に根ざしたオブジェクトであり、必然性はなく偶然身近にあった存在だと鈴木は言うが、イマジネーションを重ねた物語を彷彿とさせ、鈴木の作品を構成する要素として欠かせないものとなっている。
本展のタイトル「琥珀ロープ」は、画材の蜜蝋や釉薬の琥珀色、壺型を成形するロープ状の粘土や、概念としてのレイヤーを生む線の存在を表しているが、その響きが鑑賞者に甘やかで不思議なイメージを想起させるのも、鈴木のつくり出す世界観の一環と言えるだろう。本展では、陶芸作品をメインに平面と立体約10点の新作を発表する。
陶芸と絵画をおもな作品とする鈴木は、2011年に愛知県立芸術大学大学院を修了後、各地での発表を重ね、現在は陶芸の産地である滋賀県・信楽を拠点に制作を続けている。「あちら側とこちら側の境界にあるどちらでもない曖昧な状態を表現したい」と語る鈴木の作品には、植物や昆虫、魚や宝石、あるいはファンタジーの世界のような生き物たちが用いられている。これらのモチーフは、信楽という自然豊かな土地での生活に根ざしたオブジェクトであり、必然性はなく偶然身近にあった存在だと鈴木は言うが、イマジネーションを重ねた物語を彷彿とさせ、鈴木の作品を構成する要素として欠かせないものとなっている。
本展のタイトル「琥珀ロープ」は、画材の蜜蝋や釉薬の琥珀色、壺型を成形するロープ状の粘土や、概念としてのレイヤーを生む線の存在を表しているが、その響きが鑑賞者に甘やかで不思議なイメージを想起させるのも、鈴木のつくり出す世界観の一環と言えるだろう。本展では、陶芸作品をメインに平面と立体約10点の新作を発表する。