EXHIBITIONS

東松照明と長崎

展示風景

 長崎県美術館で 「東松照明と長崎」が開催されている。

 戦後日本を代表する写真家・東松照明(1930〜2012)の長崎シリーズを特集する。東松が長崎を訪れたのは1961年のことだ。原水爆禁止日本協議会からの依頼によって被爆地の現状を世界に発信する 『hiroshima-nagasaki document 1961』の取材のためであった。あまりにも無知であったという東松は、16年経ってもなお苦しみ続ける被爆者の現実にふれ、衝撃を受ける。それからというもの東松は断続的に長崎を訪れ、撮影を繰り返した。1998年からは長崎市に移住し、さらに腰を据えて長崎の現在の姿をとらえていった。

 本展では、1960年代の被爆者と被爆遺物を写した作品から2000年代の 「町歩き」シリーズに至るまで、東松の眼を通した長崎の姿を紹介する。