EXHIBITIONS
池田俊彦+杢谷圭章 monophony/polyphony
CLEAR GALLERY TOKYOで「池田俊彦+杢谷圭章 monophony/polyphony」展が開催される。
池田俊彦は2003年に多摩美術大学美術学部油画専攻を卒業、05年東京芸術大学大学院美術研究科(版画研究室)を修了。顔をスレスレにして銅板を打ち続け、密度の濃い点描で作品を制作している。
杢谷圭章は1980年静岡県生まれ。2003年に明星大学造形芸術学部を卒業し、05年に武蔵野美術大学大学院造形研究科美術専攻版画コースを修了した。杢谷も池田と同じく銅版画を主な表現手段としている。しかしふたりが描き出す世界はまったく違う表象を持っていると言える。
池田は銅版画の古典技法スティプリングと呼ばれる白と黒の点描法で、西洋の伝統的な思想「死を想え/メメントモリ」を現代的な高齢化問題とリンクさせて異形の人体造形を創造し続けている。いっぽう杢谷は、立体的に浸透する腐食の作用によって生み出された鮮やかな色相と直接銅板に刻み込まれた鋭利な線によって、分解された図像を版というレイヤーで再構築して現代絵画の方法論を銅版画へと落とし込もうと試みている。
伝統と現代、白黒と極彩色など、銅版画の両極で創作を続けているふたりだが、銅という金属板に刻み付けられた痕跡からイメージや思考を汲み上げ、それを強力なプレス圧を使って紙という平面に立体的に定着させこの世に実体化させたいという強い願望を共有している。
本展では、池田と杢谷の一見対極にみえる表現が共振し、浮き彫りになる銅版画という技法の根源性と多様性(モノフォニー/ポリフォニー)、そしてそこから生まれる新たな表現の可能性(シンフォニー)に焦点を当てる。
池田俊彦は2003年に多摩美術大学美術学部油画専攻を卒業、05年東京芸術大学大学院美術研究科(版画研究室)を修了。顔をスレスレにして銅板を打ち続け、密度の濃い点描で作品を制作している。
杢谷圭章は1980年静岡県生まれ。2003年に明星大学造形芸術学部を卒業し、05年に武蔵野美術大学大学院造形研究科美術専攻版画コースを修了した。杢谷も池田と同じく銅版画を主な表現手段としている。しかしふたりが描き出す世界はまったく違う表象を持っていると言える。
池田は銅版画の古典技法スティプリングと呼ばれる白と黒の点描法で、西洋の伝統的な思想「死を想え/メメントモリ」を現代的な高齢化問題とリンクさせて異形の人体造形を創造し続けている。いっぽう杢谷は、立体的に浸透する腐食の作用によって生み出された鮮やかな色相と直接銅板に刻み込まれた鋭利な線によって、分解された図像を版というレイヤーで再構築して現代絵画の方法論を銅版画へと落とし込もうと試みている。
伝統と現代、白黒と極彩色など、銅版画の両極で創作を続けているふたりだが、銅という金属板に刻み付けられた痕跡からイメージや思考を汲み上げ、それを強力なプレス圧を使って紙という平面に立体的に定着させこの世に実体化させたいという強い願望を共有している。
本展では、池田と杢谷の一見対極にみえる表現が共振し、浮き彫りになる銅版画という技法の根源性と多様性(モノフォニー/ポリフォニー)、そしてそこから生まれる新たな表現の可能性(シンフォニー)に焦点を当てる。



