EXHIBITIONS

若狭真司 「薄明 1.1」

2023.05.09 - 05.27

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 The Whiteで、若狭真司による個展 「薄明 1.1」が開催されている。

 若狭は1984年生まれの作曲家、アーティスト。 CMや映画音楽、ファッションショーやアートエキシビションへの作品提供や制作を行っている。自身の作品においては、静けさと抑制を意識しながら、響き、テクスチュアに根差した音と音楽の強度を信条とし、これまでに Rottenman Editions Label(Spain)、Archives(Spain)、Inner Ocean Record(Canada)、Fluid Audio label(UK)など、多数の海外レーベルから作品をリリース。近年は、死と音楽の物質性をテーマとして、場を用いたアプローチを試みている。

 若狭は、死、死者、恐山をテーマに制作したカセットテープリリースの自主音源 「薄明」をもとに、2023年3月兜町オルタナティブスペースAAで音響展示を開催した。この大音響と立体音響システムを用いて制作した 「触れえない音楽と死へ身体的・直接的にアフォードする」ための展示を、逆の視点から見つめ内容を敷衍する本展。音源 「薄明」のなかで扱われた恐山のサウンドスケープとともに、個人の記憶によるところの死者、死と音響現象により派生した音への物質的・彫刻的、静的なアプローチを持ったインスタレーションが公開されている。