EXHIBITIONS
三沢厚彦「Chill Out」
西村画廊では、三沢厚彦の最新のペインティングとセラミックによる展覧会「Chill Out」が開催。同ギャラリーでは2016年以来、6年ぶりの個展となる。
多種多様な動物を等身大の姿で表現した、木彫彩色による動物彫刻で知られる三沢厚彦。コロナ禍の不可測で抑制された生活の反動から、見慣れた外界の隅々に感応し知覚が拡張するような体感を覚えた三沢のいまの心境を言葉で表すと、「Chill Out(=冷静になる、落ち着く)」であるという。
平静なまま感覚が冴え渡るようなその意識は、三沢が制作する作品、とくに絵画作品にも顕著に反映され、例えば色鮮やかに戯れる暖かな光、降るような星を湛えて広がる澄んだ空、伸び伸びと起伏する山々、草むらや山上で覚醒しながらリラックスするクマの姿として現れた。そこには従来の三沢の絵画にはほとんど見られなかった物語性が豊かに湧出しており、森のざわめきや風の音さえ聴こえてきそうなほどに自然の気配が立ち込めている。
外出制限が続くなか、アンビエント・ミュージック(=環境音楽)をそれまで以上に聴き込むようになった三沢。そのなかでもよく聴いていたのが、1990年の発売当時に愛聴していたThe KLFのアルバム『Chill Out』で、アメリカ南部の神話的な夜の旅を表現したその音楽は三沢の外の世界への渇望を潤してくれたという。
本展では、三沢の新作のペインティング約20点とセラミック約10点を披露。パンデミックにおける三沢の様々な経験が純化された、直感的で溌剌とした触感性をまとう最新作が並ぶ。
多種多様な動物を等身大の姿で表現した、木彫彩色による動物彫刻で知られる三沢厚彦。コロナ禍の不可測で抑制された生活の反動から、見慣れた外界の隅々に感応し知覚が拡張するような体感を覚えた三沢のいまの心境を言葉で表すと、「Chill Out(=冷静になる、落ち着く)」であるという。
平静なまま感覚が冴え渡るようなその意識は、三沢が制作する作品、とくに絵画作品にも顕著に反映され、例えば色鮮やかに戯れる暖かな光、降るような星を湛えて広がる澄んだ空、伸び伸びと起伏する山々、草むらや山上で覚醒しながらリラックスするクマの姿として現れた。そこには従来の三沢の絵画にはほとんど見られなかった物語性が豊かに湧出しており、森のざわめきや風の音さえ聴こえてきそうなほどに自然の気配が立ち込めている。
外出制限が続くなか、アンビエント・ミュージック(=環境音楽)をそれまで以上に聴き込むようになった三沢。そのなかでもよく聴いていたのが、1990年の発売当時に愛聴していたThe KLFのアルバム『Chill Out』で、アメリカ南部の神話的な夜の旅を表現したその音楽は三沢の外の世界への渇望を潤してくれたという。
本展では、三沢の新作のペインティング約20点とセラミック約10点を披露。パンデミックにおける三沢の様々な経験が純化された、直感的で溌剌とした触感性をまとう最新作が並ぶ。