EXHIBITIONS

ジャンルレス工芸展

2022.09.16 - 12.04

平松保城 スカルプチャー・ウエイト 1973 国立工芸館蔵

三島喜美代 Work-86-B 1986-87 国立工芸館蔵 撮影=エス・アンド・ティ フォト © 2019

青木千絵 BODY19-1 孤独の身体 2019 提供=艸居

見附正康 無題 2019 © Masayasu Mitsuke Courtesy of Ota Fine Arts

永井一正 Life to Share 1994 国立工芸館蔵

稲垣稔次郎 木綿地型絵染壁掛 虎(部分) 1960 国立工芸館蔵

 国立工芸館が所蔵作品展「ジャンルレス工芸展」を開催。デザイン、現代美術、工芸といったジャンルを超え、大正から令和にかけて制作された作品約100点を紹介する。

 近年、新しい文脈で評価されている日本の工芸。近代に入り西洋美術の概念が導入され、絵画や彫刻と異なるとみなされた表現が「工芸」と命名され分離されてから、その分野の作家たちは工芸について自問自答しながら新しい表現を目指して制作を続けてきた。これと並行して評論家たちも工芸の在り方について研究を重ねてきたが、交通網やインターネットの普及により、これまでの美術や工芸の概念が揺らぎ始めている。

 本展は、国立工芸館が所蔵する国内外の優れた工芸・デザイン作品を中心に、あえて工芸と括らずに新しい視点で紹介するもの。器からオブジェまで形状は様々だが、鑑賞者はジャンルを気にすることなく、工芸素材とそれを活かす卓越した技術を用いた幅広い表現にふれることができる内容になるという。

 出品作家は、ジュエリーデザインで知られる平松保城らや、現代美術の分野でも評価の高い青木千絵、池田晃将、見附正康、牟田陽日など。