EXHIBITIONS

宮城壮太郎展

使えるもの、美しいもの

2022.09.17 - 11.13

オールラウンドボウルズ 2005[チェリーテラス]

 文房具や調理器具といった、日常のものと空間を数多くデザインした宮城壮太郎(1951〜2011)。その展覧会「宮城壮太郎展 使えるもの、美しいもの」が、世田谷美術館で開催される。

 1951年東京都生まれの宮城は、高校在学中にデザイナーとなることを志し、千葉大学工学部工業意匠学科に進んだ。卒業後、従来にない考え方の商業施設や製品で当時注目を浴びていた浜野商品研究所に勤務。建築やインテリアをも含め様々なモノをデザインすることを学ぶとともに、全天候型防水カメラ「HD-1」の開発(1979)や、渋谷の東急プラザの総合リノベーション計画(1985)に携わった。

 88年に独立、宮城デザイン事務所を設立。フリーランスのデザイナー、デザインコンサルタントとして活動し、主に事務向けの用品を扱うアスクルの創業時より関わるとともに、ロゴマークからオリジナル商品まで幅広くデザインした。92年から95年までGマーク商品選定審査委員を務めたほか、母校・千葉大学をはじめ非常勤講師としてデザインを教えた。

 生前、「デザインに何ができるか」を問い続けた宮城。本展では、日用品、文房具、工業用電気製品からホテルのサイン計画まで、宮城の幅広い仕事を検証するとともに、現代生活のなかでのデザインの可能性を探る。