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山口啓介

Keisuke Yamaguchi

Photo by Ayaka Yamamoto

 1962年兵庫県生まれ。武蔵野美術大学卒業後、大型の銅版画作品でデビュー。方舟、宇宙船、王墓などのモチーフを版画の枠を超えたスケールとディープ・エッチングによる独自の手法で表現し高い評価を得る。1992年、Asian Cultural Councilによりニューヨーク派遣。1992〜93年、文化庁在外研修によりフィラデルフィア、ペンシルベニアに滞在。大阪トリエンナーレ(1994)の関西ドイツ文化センター・デュッセルドルフ市特別賞により、翌年渡独。このころから絵画、彫刻、インスタレーションなど、表現領域を自在に横断して制作するようになる。

 2011年東日本大震災をきっかけに《震災後ノート》を付け始める。2013年瀬戸内国際芸術祭で香川県男木島の海岸に立体作品《歩く方舟》を設置、屋外アートとして常設展示される。

 見るものを包み込むような縦長のキャンバス絵画シリーズ「花の心臓」「山水の構造」や、巨大な絵巻物に見立てた紙の連作絵画シリーズ「海を渡る星図」、重なる顔を描き現代人の心理を表現した「共存する顔」シリーズなどがある。近年の主な個展として 「山口啓介 原-ききとり 歩く方舟、海を渡る星図、震災後ノート」(いわき市立美術館、2015)、「山口啓介|カナリア」(豊田市美術館、 2015〜16)、「山口啓介 後ろむきに前に歩く」(広島市現代美術館、2019)など。グループ展として「地球・爆―10人の画家による大共作展」(愛知県美術館、2019)、「生命の庭―8人の現代作家が見つけた小宇宙」(東京都庭園美術館、2020〜21)、「長野県立美術館グランドオープン記念 森と水と生きる」(2021)など。