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三宅砂織

Saori Miyake

 三宅砂織は1975年岐阜県生まれ。2000年京都市立芸術大学大学院美術研究科修了。自身や友人が撮影した写真といった既存のイメージを出発点に、カメラを使わず、印画紙の上に対象物を載せて感光させる「フォトグラム」による作品を制作。膨大な量のイメージが氾濫する現代において「イメージを見る」ことを重視し、時代を超えて人々の記憶に内在する「絵画的な像」の抽出を試みている。近年では、戦前のベルリン・オリンピックへの出場経験を持つ体操選手の個人的なコレクションをモチーフとした「The missing shade」シリーズ(2015〜)や、同シリーズの写真が撮影されたポツダムの地を舞台に、個人の追想と歴史のまなざしが交差する映像作品《Garden(Potsdam)》(2019)の制作に取り組む。主な個展に、「庭園|POTSDAM」(SPACE TGC、東京、2019)、「白夜」(haku、京都、2018)、「THE MISSING SHADE 3」(WAITINGROOM、東京、2018)。展覧会に、「MOTアニュアル2019 Echo after Echo:仮の声、新しい影」(東京都現代美術館、2019〜2020)、「未来を担う美術家たち 20th DOMANI・明日展」(国立新美術館、東京、2018)、「アートのなぞなぞ―高橋コレクション展」(静岡県立美術館、2017)などがある。