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ラリックの香水瓶など約140点を展示。「アール・デコ」の装いに光を当てた展覧会が開催

東京・渋谷にある松濤美術館で「北澤美術館所蔵 ルネ・ラリックの香水瓶-アール・デコ、香りと装いの美-」展が開催される。会期は12月12日〜2018年1月28日。

ルネ・ラリックの作品群。左から香水瓶《バラ》(ドルセー社、1914)、香水瓶《ユーカリ》(1919)、香水瓶《三組のペアダンサー》(1912)、北澤美術館所蔵 撮影=清水哲郎

 1910年代から30年代にかけて、美術や建築、ファッションといった幅広い分野に広がった芸術の様式「アール・デコ」。フランスを中心に起こったこの潮流を代表する作家に、ガラス工芸家のルネ・ラリック(1860〜1945)がいる。

ルネ・ラリックの作品群。左から香水瓶《すみれ》(ウビガン社、1919)、香水瓶《翡翠》(ロジェ&ガレ社、1926)、香水瓶《カシス》(1920)、香水瓶《青い目》(カナリナ社、1928)、香水瓶《リラ》(ウォルト社、1937)、香水瓶《アンプリュダンス》(ウォルト社、1938)、香水瓶《すみれ》(ガビラ社、1925) 北澤美術館所蔵 撮影=清水哲郎

 19世紀末、ジュエリー作家として人気を博していたラリックは、香水商フランソワ・コティ(1874〜1934)からの依頼で、1910年頃からガラス香水瓶の制作を開始。卓越した技術を用いて制作された美しいデザインの香水瓶は、フランスの香水業界に大きな影響を与えた。

ルネ・ラリック 香水瓶《シダ》 1912 北澤美術館所蔵 撮影=清水哲郎
ルネ・ラリック シガレットケース《ねこ》 1932 北澤美術館所蔵 撮影=清水哲朗

 本展では、世界屈指の「アール・ヌーヴォー」「アール・デコ」のガラス・コレクションを誇る北澤美術館(長野県)の所蔵品から、ラリックの香水瓶やランプ、アクセサリーなど約140点を展示。鋳型成形の技術や女性の装いに注目した4つの章で、ラリックによる造形に迫る。

 また、神戸ファッション美術館の協力を得て、「アール・デコ」の装いを代表するドレスや、同時代に撮影された写真約15点も合わせて紹介。服飾デザイナー、ポール・ポワレ(1879〜1944)による、コルセットを使わないゆったりとしたドレスなどを展示する。

ポール・ポワレ イヴニング・ドレス 1920頃 神戸ファッション美術館所蔵

編集部

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