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2017.10.18

舞台は沖縄。新たな芸術祭「やんばるアートフェスティバル」に高木正勝や西野亮廣ら約50組が参加

沖縄県北部地域、通称「やんばる(山原)」で今年12月から初となるアートの祭典「やんばるアートフェスティバル2017-2018〜ヤンバルニハコブネ〜」が開催される。これに先立ち、東京で参加作家の西野亮廣や椿昇らが登壇する記者発表が行われた。

左から司会の崎山一葉と金島隆弘、椿昇、仲程長治、淀川テクニック、西野亮廣
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 沖縄県北部の「やんばる(山原)」は、2016年9月に国内33ヶ所目の国立公園として「やんばる国立公園」に指定された自然豊かな地域。亜熱帯の森やマングローブ、珊瑚礁、そして希少な生き物が息づくこの土地で、今年初めて開催されるのが、「やんばるアートフェスティバル2017-2018〜ヤンバルニハコブネ〜」だ。

やんばるの風景 撮影=仲程長治

 「未来に運ぶね、アートの種 ミライにはこぶね、アートの種」をテーマに開催される本芸術祭の会場は、大宜味村や名護市、那覇市などやんばるの広大なエリア。各地域にある廃校を「ハコブネ」に見立て、アート部門とクラフト部門の2部門で48組のアーティストたちが参加する。

会場の一つである美ら島自然学校

 アート部門では椿昇をはじめ、紫舟、照屋勇賢、高木正勝、西野亮廣、藤代冥砂、淀川テクニックなど27組が参加。またクラフト部門では、琉球びんがたや木工、陶器、琉球ガラスなど多種多様な工房など21組が集う。

高木正勝 18 portraits of Atlas 2006 © Masakatsu TAKAGI Courtesy of YAMAMOTO GENDAI
淀川テクニック 宇野のチヌ 2010,2013,2016 Courtesy the artists and Yukari Art

 総合ディレクターを務めるの那覇在住の写真家・仲程長治。クラフト部門では広告や雑誌、ファッションブランドなどでディレクションを手がける熊谷隆志がディレクターを担当。全体のアドバイザーには、「芸術と創造」代表理事・金島隆弘や、山本現代代表・山本裕子、『芸術新潮』編集長・吉田晃子、『美術手帖』編集長・岩渕貞哉、芸人・おかけんたらが名を連ねている。

 沖縄固有の芸術をあらゆる創造力の原点「アートの種」であると定義している同フェスティバル。この日、会見に参加した椿昇は、「『ハコブネ』というテーマに共感した。自然に逆らうのではなく、自然とともに生き延びる作品を考えていて、僕がやっていたことと通じる」と参加に至った理由を話す。

右から椿昇の《mammalian》(2012)と《Kasabuta》(2017)

 また絵本作家としても知られる西野亮廣は自身が手がけた絵本『えんとつ町のプペル』の主人公がゴミ人間であるという設定に基づき、「淀川テクニックさんと一緒にとゴミ人間をつくりたい。いろんな人を巻き込んでいければ」と、抱負を語った。

左から椿昇、淀川テクニック、西野亮廣

 冬の沖縄を舞台に繰り広げられる初のアートフェスティバル。やんばるの風土が、各アーティストにどのような作品をつくらせるのか、注目だ。

 なお、会期中には多数のワークショップや映画上映、ライブなどイベントも多数開催。詳しくは公式サイトをチェックしてほしい。

やんばるの風景 撮影=仲程長治