オペラ『オテロ』は、シェイクスピアの戯曲『オセロー』をベースに、英雄の内面の崩壊を描いた心理劇。数多くのオペラを生み「歌劇王」と称されたジュゼッペ・ヴェルディ(1813〜1901)が晩年に7年の歳月をかけて作曲したイタリア・オペラの傑作だ。
今回の上演では、メディアアーティストの真鍋大度率いるライゾマティクスリサーチが映像演出を担当する。指揮者や演奏者の動きや鳴らされる音をリアルタイムで解析し、そのデータを視覚化。躍動感あふれる映像を天井の高いオーチャードホールの反響板いっぱいに映し出すことで、『オテロ』の心理劇を演出する。
指揮・演出を行うのは、29歳にして東京フィルハーモニー交響楽団の首席指揮者に就任した、イタリア出身のアンドレア・バッティストーニ。
ウェブサイトでは、制作プロセスやプロジェクションのためのサンプル映像も公開されている。これまでにない新しい『オテロ』の世界に注目だ。