一面が焦土と化した1945年。住民の多くが借家に住んでいた都市部では住宅が不足したため、政府により、住民自らが土地を買って家を建てることが推奨された。以降、多くの個人住宅が「建築家」によって設計されるようになる。本展は、このように日本の住宅建築が大きく変化した戦後に焦点を当てるもの。
本展では、安藤忠雄や隈研吾、妹島和世、丹下健三、アントニン・レーモンドなど、名だたる建築家56組による75件の住宅建築を、400点以上の模型や図面、映像などとともに展示。時代性や人とのつながりといった13のテーマから検証していく。
2016年秋からローマとロンドンを巡回してきた本展。東京展では、中に入ることができる実物大の《斎藤助教授の家》(清家清、1952)が登場。若手建築家によるワークショップも予定されるなど、実体験を通して建築に触れることができる。戦後日本の住宅建築に迫る、壮大な展示をお見逃しなく。